■Detective G66:7
クルルは押し付けられた銃口に動じるわけでもなく、ギロロの灰色に光る目を見つめ返した。
「おいおい、人の話聞いてたのかよ。俺にはアリバイがあるんだぜぇ」
「フン、貴様のことだ、何か小細工をしたに決まっている」
「証拠あんのかよ」
「ない!ないが貴様しかいない!覚悟しろ!」
「無茶苦茶言うなよ先輩……」
興奮したギロロは、クルルが後ろ手を回して何かを掴んだことに、気付いていなかった。
しかし。
「ちょーっとまったあぁー!」
ラボの入口が開き、そこに大小の影が現れた。
クルルの手が掴んだ何かを素早く放す。
「ケロロ!それに、夏美、冬樹!」
ギロロの意識が扉へ向いたのを見て、クルルは突き付けられていた銃口を額から外した。
「人の部屋に入るときはノックくらいするもんだぜぇ」
「お前たち、何しに来たんだ」
ケロロはどこから取り出したのか、たっぷりとした口髭を口元に付けると、その端を摘むように撫でた。
「ギロロに任せると何でも武力で解決しようとするでありますからな〜。
ここは我輩が灰色の脳細胞でまるっと説明するであります」
「なに!?」
「犯人がわかったって言うのかよ」
「もちろんであります!その犯人は……お前だっっ!」