■You gotta mail:4
「ギロロ…」
腕の中のギロロを抱いて、夏美がつぶやいた。その表情は、先程とは別人のように穏やかだ。
「本当だったのね、信じなくてごめんね」
「だぁ」
おしゃぶりをくわえたギロロは、空を掴むように手を伸ばす。
夏美の足元には、クルルの発明品『ジンセイガニドアレバ銃』が落ちていた。
ゲーロゲロゲロ……
クークックックッ……
陰湿な笑い声が地下のラボに響き渡る。モニターに映るのは、夏美の胸の中のギロロだった。
「こーんな面白いもの、めったに見られないでありますな」
「だろ?俺様のおかげだぜぇ、感謝しな」
言われて差し出される手の平に、ケロロが首をかしげると、
すかさずもう一方の手が小さな円を作った。
「タダより高いモンはないぜぇ、隊長」
ケロロがため息をついたのは言うまでもない。
■You gotta mail:END